【数千円の超小型 PC】Python学習にオススメのラズベリーパイ

その他

今回の記事はこんな方にオススメです。

数千円で購入できるPCがほしい
何かを作りながらPythonを学んでみたい
スキルの身に付く趣味を見つけたい

今回は超小型 PC Raspberry Pi(ラズベリーパイ)について解説します。おいしそうな名前ですが、食べ物ではありません笑。名刺サイズの超小型PCです。数千円で購入できてPCとして使える上に、電子工作を通してPythonも学ぶことができます。

Raspberry Pi(ラズベリーパイ )とは

ラズベリーパイはイギリスのラズベリーパイ財団によって開発された教育用コンピュータです。
日本ではラズパイとよく省略されて呼ばれています。工学部や情報学部だった方は使ったことや聞いたことがあるのではないでしょうか。
コンピュータサイエンスの学習用に開発されているため、価格が非常に安く最も安いモデルで1000円以下で購入することができます。値段に対してクオリティが非常に高いため、学習用としてだけでなく企業の開発や研究で使用されることもある程です。

https://www.raspberrypi.org よりRaspberry Pi 4の写真

ラズベリーパイの機能

ラズベリーパイの機能を最新モデルのRaspberry Pi 4をベースに紹介します。

SoCブロードコム BCM2711
CPUQuad-core Cortex-A72 (ARM v8) 64-ビット SoC @1.5GHz
GPUデュアルコア VideoCore IV 500MHz
メモリLPDDR4-2400 SDRAM 1GB/2GB/4GB
Bluetooth5
インターフェースUSB3.0×2,USB2.0×2
HDMI Type-D(Micro HDMI)×2
電源ポートUSB Type-C
サイズ85mm×56mm
価格メモリ1GB:35$
メモリ2GB:45$
メモリ4GB:55$
メモリ8GB:75$

名刺サイズの小さな基板にこれだけの性能が凝縮されています。値段はメモリによって異なりますが、8GBメモリで日本円換算で1万円以下と非常に安く、お財布にも優しいのが魅力的です。OSはLinuxというOSをベースとしたRaspbianをインターネット経由で無料でインストールすることができます。

私もRaspberry Pi 4の4GBモデルを持っており、実際に使用してみましたがYouTubeで動画を見るぐらいなら、難なくこなしてくれました。(画質を上げると少しかくつきますが)

ラズベリーパイを使う際に必要なもの

ラズベリーパイだけ購入しても使うことはできません。ラズベリーパイを使用する際は以下のものを別途用意する必要があります。

キーボード
マウス
microSD
USB-ACアダプタ
ディスプレイ
HDMIケーブル

キーボード,マウス

ラズベリーパイを操作するためにキーボードとマウスは必須です。

microSD

ラズベリーパイには普通のPCのようなSSDやHDDが付属していないため、microSDで代用する必要があります。microSDは16GBか32GBがオススメです。64GB以上のものは規格が合わない可能性があり、8GB以下のものは容量サイズに不安があります。

USB ACアダプター

USB ACアダプターは出力が2.5A以上のものを選ぶようにしてください(Raspberry Pi 4の推奨は3.0A)。それ以下ですと正常に動作しない可能性があります。

ディスプレイ

ラズベリーパイを操作するためにディスプレイも用意する必要があります。HDMI端子があれば良いので、PC用のディスプレイがない方はテレビでも問題ありません。

HDMIケーブル

ラズベリーパイのディスプレイの出力端子はmicroHDMIですので、通常のHDMIケーブルを持っている方でも変換ケーブルが必要になります。

ラズベリーパイ用のケース

上記の他にラズベリーパイ用のケースを買うとベターです。
ラズベリーパイ用のケースにはファンがついており、ラズベリーパイを冷やしてくれます。ラズベリーパイは重い動作を行うと熱くなりある程度の温度に達すると、性能を下げることで温度を下げようとします。外部からファンで冷やし続けることで、ラズベリーパイの性能を下げることなく使い続けることができます。
ケースには電源ケーブルが付いてくるものもあります。
その他のメリットとして汚れに強くなり、持ち運びがしやすくなります。

ケースに入れたラズベリーパイ

ラズベリーパイでできること

普通のPCのようにネットサーフィンや動画を見ることができる
電子工作ができる
電子工作を通じてPythonを学ぶことができる

普通のPCのように使える

普通のPCのようにネットサーフィンをしたり動画を見たりすることができます。文書作成やスプレッドシートを作成も可能です。
HD画質の動画を見るのはキツいですが、サブPCぐらいの機能は十分に果たしてくれます。
コスパ最高です

電子工作ができる

ラズベリーパイの他のPCと大きく異なるのが、電子工作ができるというところです。
ラズベリーパイには普通のPCと違い、gpioという入出力用のPIN端子が数十個用意されています。このgpio端子を通じて、ラズベリーパイから様々な電気信号を送受信することで、電子部品の制御を行うことできます。
ラズベリーパイの電子工作で作製できるものはたくさんあります。スピーカーを取り付けてラジオや音楽プレイヤーを作製したり、各種センサを付けて温度計や湿度計、臭気測定計なんかも作製することができます。
こういった各種作製キットはインターネットや電子部品の専門店で売っているため、気軽に始めることができます。

私もラズベリーパイを実際に使って、温度計を作製しました
ただのディスプレイに温度センサで読み取った数値を表示させるように、ラズベリーパイ 上でプログラミングを行っています。
このようなプログラミングは、インターネットにやり方がたくさん載っているため、プログラミングの素人でも作製することが可能です。私も大学の頃、少しだけc言語を学んだことがあるだけの初心者ですが、インターネットの情報だけで温度計を作ることできたので、誰でも電子工作を始めることができると思います。
私が作製した温度計は市販の温度計と違い、ラズベリーパイで数値をデータ化できるため日毎の部屋の温度の推移やその日の最高気温などを記録することも可能です。

ラズベリーパイを使用して作製した温度計
ディスプレイに時間と温度を表示

私の今後の目標としては、ギターの音をラズベリーパイに入力して、ギターの音色を変えるエフェクターを作製してみたいなあと思っています。

電子工作を通じてPythonを学ぶことができる

ラズベリーパイでの電子工作を通じてPythonというプログラミング言語を学ぶことができます。

Pythonは機械学習に非常に強い言語で、AIやディープラーニングといった分野で益々使われていくことが予想されており、これから将来性が一番高いプログラミング言語とも言われています。

Raspberry PiのPiはPythonの頭文字から取っているという説もあり、ラズベリーパイとPythonは密接な関係にあります。電子工作でラズベリーパイの入出力の制御に使用するのが、Pythonです。電子工作で物作りをしながら、楽しくPythonを学べるのがラズベリーパイの非常にいいところです。
Pythonを学ぼうと思っても、PCの前に座り黙々と特に目標も無く学ぶのと、実際に何かを作りながら勉強するのとではモチベーションが大きく変わってきます。実際に自分で行ったプログラミングで物が上手く動くと、それだけでとても嬉しい気持ちになります。こういった成功体験でモチベーションを保ちながらPythonを勉強できるワケです。
ラズベリーパイ を使った電子工作は将来性の高いPythonを学べる、スキルの身に付く趣味と言えます。

まとめ

数千円で購入できる超小型PCラズベリーパイについて解説しました。ラズベリーパイを使った電子工作は、物作りをしながら楽しくプログラミングを学ぶことができるためオススメです。Pythonを学んでみたいという方はぜひ、ラズベリーパイを購入して電子工作から始めてみてください。

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